人は駒得のみに生くるにあらず その8

さっきfloodgateに投入したひよこ将棋v0.06の棋譜がこれまた笑えるのでご紹介します。pishogiとの一戦です。


http://wdoor.c.u-tokyo.ac.jp/shogi/view/2011/10/21/wdoor+floodgate-900-0+hiyoko_shogi_v0.06_1t1c+pishogi+20111021110004.csa

端歩突き×2のあと角頭歩!!全盛期の米長会長を彷彿とさせますね。相手の角道が空いているときに角頭歩はそこまで大損ではないですが、相手の角道が空いてないときにこれはないでしょう。相手の飛車先の歩を交換するお手伝いをしているだけです。

どうしてこんな指し手を指すようになったかと言うと、いままでは角道を空けていたのですが、それは水平線効果で、角で相手の駒を取る手を見越していたのでした。(そのあと取り返されるとも知らずに)

ところが静止探索を入れたために、取り返されることに気づくようになり、角道をあけるのをやめました。それで何故8筋の歩なのかと言いますと、指し手生成のときに歩からやっており、それも盤面の左上から右下方向に順番に調べているからです。

そこで96歩、95歩としたあと94歩だと取り返されて損なので、指し手生成で次の手である86歩を突くわけです。放っておくと、各筋の歩を順番に突いて大変面白いことになります。

静止探索を入れて、むしろ弱くなっている気がしないでもありませんがしばらくfloodgateでの様子を静観するとしましょう。

ちなみに上の棋譜は終局までひよこ将棋側は自陣にあった駒は飛車と歩しか動かさずにpishogiに勝っています。こんな将棋でいいのでしょうか…。


あと、ひよこ将棋は後手番ですと(同じく左上から指し手を生成する都合上)94歩〜95歩〜84歩のように歩を突いていき、こちらはそれほどの損ではありません。

つまり、ひよこ将棋は後手番が強いのです。(たぶん)

「いい加減、定跡ぐらい入れろよ」という声が聞こえてきそうですが、定跡を入れてしまうと面白くなくなるのでもう少しこのままにして他の改良をしていきます。