終わらないんです 〜 ランダムプレイヤーは賢くなかった

すべての指し手を毎回生成するのは明らかに無駄です。そこで、次のような高速化を考えるとします。
盤上および手駒のなかから駒をひとつ等確率でランダムに選んで、その駒を使った指し手のなかからランダムに一つ選んで局面を進める。
さて、この場合は、完全なランダムプレイヤーと比べて終局は遅くなるのでしょうか?

終わるんです 〜 ランダムプレイヤーは何故賢いのか (Bonanzaソース完全解析ブログ)
http://d.hatena.ne.jp/LS3600/20110930

やってみました。

a) 上記の条件
b) 前回の条件。(すべての指し手を生成してそこから等確率に1つ選ぶ)


a) 500手以内に4760局、1000手以内に7294局が終局。(今回の結果)
b) 500手以内に5789局、1000手以内に8075局が終局。(前回の結果)


終局数が10%程度減りました。明らかに終局しにくくなっています。


それでも大幅に終局数が減っていないのは、将棋には前方駒(後方より前方のほうが移動できる升目の多い駒)が多いので駒は前へ前へと進むからでしょう。玉が自陣から逃げて敵陣に潜り込まない限りは、この前方駒が前からやってきて成駒になり、いずれは詰まされてしまいます。そう、インベーダーゲームのように。


前に利く駒が多いからと言って前に駒を動かすのが優れた手であるという理由は何ひとつないはずです。もちろん、敵陣に入れば成れますし、前方駒が多いので自分が入玉した場合、敵から見て後方に利く駒が少ないため、敵は詰ませにくいということは言えますが。